むし歯や摩耗との違いを診察で調べる
酸蝕は、歯の硬い組織が酸の作用で失われる現象です。歯垢の中の細菌が糖などから作る酸が関わるむし歯とは異なり、飲食物や胃酸などの酸が直接関わります。歯ぎしりや強い歯みがきによる摩耗と重なっている場合もあり、歯が短くなった、表面が薄く見える、しみるといった症状だけでは区別できません。
診察では、変化のある歯とその面、噛み合わせ、清掃状態、飲食習慣、全身の症状などを確認します。「むし歯はない」と言われたことがあっても、形や感覚の変化があれば相談してください。失われた歯の形は、飲み物を変えるだけで元に戻るわけではありません。市販の研磨剤などで自分で形を整えようとしないでください。
冷たい物がしみる原因には、むし歯、歯のひび、歯ぐきの退縮などもあります。知覚過敏用の歯みがき剤だけで長期間様子を見ず、症状が続く場合は原因を確かめましょう。急に強く痛む、噛むと痛む、何もしていなくても痛む場合は、その変化を伝えて受診してください。
飲食物の種類だけでなく、取り方を見直す
酸味のある飲食物は身近に多くあります。問題になるのは、少しずつ長時間飲み続ける、口の中にためる、繰り返し口にするなど、歯が酸に触れる機会が多い習慣です。一度飲んだだけで歯が大きく損なわれるという意味ではありません。砂糖が少ない、果物由来、健康によさそうという印象だけで、酸の影響は判断できない点も知っておきましょう。
一日の飲食を、時間とともに簡単に記録すると、見直す点が分かりやすくなります。仕事中、移動中、運動中、就寝前なども含めて振り返ってみてください。甘味と酸味がある飲み物では、酸蝕に加えてむし歯のリスクも考えます。食事の楽しみを保ちながら、だらだら飲みを減らすなど、続けられる方法を相談しましょう。
運動や屋外作業では、必要な水分補給を優先してください。歯がしみるからと補給を控えるのではなく、体調と活動に合った飲料や飲み方を考えます。日常の飲み物についても、無糖か加糖かだけでなく、口に触れる時間や食生活全体を見直します。休憩が限られるなどの事情があれば、歯科で伝えておきましょう。
胃酸の逆流、乾燥、仕事の環境も確認する
胃酸の逆流や繰り返す嘔吐によって、歯が酸にさらされることもあります。胸やけ、酸っぱい物が上がってくる感じ、喉の違和感などがあれば、歯科に伝え、必要に応じて医科でも相談します。話しにくい症状でも、原因を考える大切な情報です。歯の形を補う治療だけでは、酸に触れる背景が残り、再び問題が起こる場合があります。
唾液は口の中を保護する働きを持つため、乾燥の状態も確認します。口が乾く理由は、水分不足に限らず、薬や病気などさまざまです。乾燥を和らげるために酸味のある飴や飲料を一日中使っている場合は、その習慣と理由を伝えてください。必要な薬を自己判断で減らさず、乾燥への対処と原因の確認を並行して行います。
仕事で酸などの有害物質に接する場合は、職業性の影響を考える必要があります。飲食や歯みがきだけの問題とせず、作業内容を歯科に伝え、職場の安全衛生担当者にも相談しましょう。対象業務では法定の歯科健康診断や作業環境の管理を通じた対応が必要になります。
進行を抑える対策と、歯を補う治療を考える
酸蝕が疑われる場合は、原因への対応と、今ある歯を保護する方法を検討します。しみる部分への処置や、失われた形を補う修復が必要になる場合もあります。歯の減り方、噛み合わせ、見た目への影響を調べ、治療で追加して削る量や再治療の可能性も含めて判断します。すべての歯を一度に被せるような大きな治療を、理由を確認せず急ぐ必要はありません。
歯ブラシや歯みがき剤、力加減は、歯と歯ぐきの状態に合わせて相談します。フッ化物を使った予防も含め、必要なケアを確認しましょう。強い力で磨いたり、研磨性の高い物でこすったりする自己流の対応は避けます。歯みがきの時期についても、一つの待ち時間をすべての食事に当てはめず、食生活と歯の状態に合う方法を教わってください。
進行の確認には、診察所見や写真を比較することが役立ちます。しみる症状が治まっても、歯の表面の変化が止まったとは限らないため、予定に沿って経過を見ます。飲み方を一つ変える、乾燥や胃の症状を相談するなど、取り組めることから始め、治療した部分も含めて口全体を管理しましょう。
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日本歯科豊平は、地下鉄南北線の南平岸駅から徒歩1分、札幌市豊平区平岸4条14丁目の歯科医院です。専用駐車場は3台です。お車をご利用の方は、駐車方法や満車時の対応を事前にお問い合わせください。
持病や服用中のお薬、医科での検査結果がある方は、予約時にお知らせください。診療内容によっては、かかりつけ医への確認や専門の医療機関への紹介が必要です。
よくあるご質問
砂糖ゼロの飲み物なら、酸蝕の心配はありませんか?
糖の有無と酸の影響は別です。飲料の性質に加え、飲む頻度や、長く口に含む習慣がないかを確認します。
歯がしみるときは、運動中の水分補給を減らした方がよいですか?
必要な水分補給を減らさないでください。体調と活動に必要な補給を続けながら、飲む内容や方法を見直し、しみる原因を歯科で調べましょう。
参考情報

日本歯科グループ代表
早川 好昭