競技の規則と、練習で起こる接触を確認します
人や用具との接触、転倒、ボールの衝突などで、歯や唇を傷つけることがあります。マウスガードは衝撃を和らげるために使いますが、装着すればすべてのけがを防げるわけではありません。頭部のけがや脳振盪の予防、競技能力の向上を保証するものでもありません。
装着義務や色・形の指定は、競技団体、大会、年齢区分によって異なります。学校と地域クラブなど複数の活動先がある場合は、それぞれの最新の規則を確認しましょう。義務がない競技でも、接触や転倒が多い場合には歯科で相談できます。
作製時は、競技名、ポジション、練習頻度、大会の日程、過去のけがを伝えます。呼吸や声掛け、ほかの装備との組み合わせも重要です。試合当日に初めて使うのではなく、普段の練習で装着感を確認できるよう、調整期間を含めて予定を立てましょう。
外れにくく、呼吸や会話を妨げない物を選びます
マウスガードには、既製品、口の中で形を合わせるタイプ、歯科で歯型などを基に作るタイプがあります。選ぶ際は、費用だけでなく適合と調整方法を確認します。外れやすい、強く噛まないと保てない、呼吸や会話がしにくい、粘膜に当たって痛いといった場合は、そのまま使い続けず相談してください。
歯ぎしり用ナイトガード、矯正用マウスピース、睡眠時無呼吸用の装置は用途が異なり、自己判断で代用できません。矯正治療中や歯の生え替わりの時期には、歯や装置の動きに配慮が必要です。むし歯、ぐらつく歯、欠けた歯がある場合も、作製前に治療の順番を相談しましょう。
歯科で作製した場合も、縁の当たりや噛み合わせの確認が必要です。使う本人が着脱と手入れの方法を理解し、練習中に困ることを伝えられるようにします。紛失・破損時は、適当な代用品を使う前に、再作製と競技参加について歯科や指導者に相談してください。
成長や摩耗に応じて点検し、清潔に保ちます
成長期の歯の生え替わり、矯正による歯の移動、被せ物などの治療によって、マウスガードの合い方は変わります。きつい、縁が当たる、外れやすい、穴や裂け目がある場合は点検の目安です。交換時期を一律に決めず、お口と装置の状態を確認して判断します。
自分で切ったり熱湯で形を変えたりすると、保護に必要な厚みや適合を損なうおそれがあります。手入れは素材に合った方法で行い、洗浄剤を使う場合も対応しているか確認してください。高温の車内などに置かず、清潔なケースに保管します。乾燥方法についても製品や歯科の指示を守り、他人と共用しないでください。
ケースにも名前を付け、定期的に清掃すると紛失や取り違えを防ぎやすくなります。におい、表面の荒れ、落ちない汚れが気になる場合も相談しましょう。歯科の定期受診時に持参すると、お口の変化と合わせて確認できます。
けがをしたときは、マウスガードを使っていても受診が必要です
強い衝撃の後に、歯が欠けた、ぐらつく、噛むと痛い、噛み合わせが変わったなどの症状があれば、競技を中断して歯科へ相談してください。見える傷が小さくても、根や周囲の組織に影響している場合があります。受診時は、衝撃を受けた時刻や状況を伝え、歯の破片と使っていたマウスガードを持参します。
永久歯が抜け落ちた場合は、根をこすらず、普段見えている歯冠の部分を持ち、歯の保存液や牛乳などに入れて速やかに歯科へ連絡してください。乾燥させないことが重要です。乳歯は元の場所に戻しません。どの歯か判断できない場合も、無理に戻さず相談しましょう。
意識の変化、強い頭痛、嘔吐など、頭部のけがが疑われるときは救急対応を優先します。直後に症状がなくても、後から痛みや歯の変色が出ることがあるため、指示された経過観察を受けてください。装置自体の破損も確認し、競技へ戻る時期と再使用の可否を相談しましょう。
日本歯科豊平での受診・通院について
親知らずや治りにくい口内炎など、通常の歯の治療以外のことで迷われた場合も、まず症状をお知らせください。持病や服用中のお薬、ほかの医療機関で受けている治療についても確認します。
当院での診療の可否を判断し、必要に応じて専門の医療機関への紹介を検討します。紹介が必要な場合は、通院のしやすさだけでなく、症状に応じた診療体制も確認してご案内します。
持病や服用中のお薬、医科での検査結果がある方は、予約時にお知らせください。診療内容によっては、かかりつけ医への確認や専門の医療機関への紹介が必要です。
よくあるご質問
歯ぎしり用のマウスピースをスポーツで使ってもよいですか?
スポーツ用とは目的や設計が異なるため、自己判断で代用しないでください。競技の規則とお口の状態に合うマウスガードを歯科で相談しましょう。
子どものマウスガードは何か月で交換しますか?
一律の期間では決められません。歯の生え替わりや成長、摩耗で適合が変わるため、きつさ・外れやすさなどを確認し、点検の際に交換時期を相談してください。
参考情報

日本歯科グループ代表
早川 好昭